浴室乾燥機は後付けできる?取り付けのできるタイプや設置時の注意点を紹介

浴室乾燥機は、洗濯物を干したり浴室を乾燥させたりと、日常生活の中で活躍する便利な設備です。「設置してみたいけど、うちの浴室でも後付けできるの?」「費用や工事内容はどうなるの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、浴室乾燥機の後付けが可能な条件や難しいケース、浴室乾燥機を取り付けるメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
導入前に知っておきたい注意点や、おすすめの方・ご家庭についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
浴室乾燥機は後付けできる?
浴室乾燥機は、基本的に後付けが可能です。特に、すでに浴室に換気扇が備わっており、天井に設置スペースが確保できる場合には、多くのご家庭でスムーズに取り付けられます。
ただし、以下のような場合には、後付けが難しいケースもあります。
・浴室に換気扇がない
・天井や壁に機器を設置する十分なスペースが確保できない
・設置したい場所と照明との距離が近すぎる
また、築年数の古い住宅やコンパクトサイズのユニットバスでは、構造的な制約から設置が困難な場合もあります。さらに、賃貸・分譲マンションでは、設備変更に管理会社や大家さんの許可が必要になるため、事前確認が必要です。

ただし、これらの条件に該当する場合も後付けできるケースもあります。詳しくは、一度鈴与ホームパルにご相談ください。
浴室乾燥機を取り付けるメリット・デメリット
浴室乾燥機の後付けには、さまざまなメリット・デメリットがあります。ここでは、浴室乾燥機のメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット
浴室乾燥機を取り付けることで、天候に左右されずに洗濯物を乾かせたり、家事の負担を減らせたりと、さまざまなメリットが得られます。
主なメリットとして、次の4つをご紹介します。
雨の日でも洗濯物を乾かせる
浴室乾燥機を取り付ける最大のメリットは、天候に左右されず洗濯物を乾かせることです。高温の風で乾かすため室内干しと比べて早く乾き、生乾き臭も発生しにくくなります。
家事の負担を減らせる
洗濯機の近くに浴室がある場合、洗濯物を庭やベランダに運んで干す手間が軽減され、家事の効率が高まります。水を含んだ洗濯物は重くなるため、特にご年配の方や足腰に不安がある方にとって便利でしょう。
カビの発生を抑えられる
浴室乾燥機を使用することで浴室の湿気を取り除けるため、カビの発生を防止する効果があります。カビを放置すると、浴室が不衛生になるだけでなく、アレルギー症状の原因にもなり得ます。
浴室に残った水滴を毎回拭き取るのは手間がかかりますが、浴室乾燥機を使用すれば浴室内を短時間で乾燥させられるため、手軽にカビ対策が可能です。
入浴時の快適性・安全性が増す
浴室乾燥機を使用して事前に浴室を温めておくことで、寒い季節でも快適に浴室に入ることができます。
また、ヒートショック対策としても有効です。ヒートショックとは、急激な温度変化によって心臓や血管に刺激を与え、血圧が乱高下することにより、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす危険な現象です。暖かい室内から寒い浴室に移動し、その後熱い湯船に浸かる、という急激な温度変化がヒートショックの原因になります。
浴室乾燥機を活用してあらかじめ浴室を暖めておくことで、室内と浴室の温度差を緩和でき、ヒートショックのリスクを軽減できるでしょう。

実際に、ヒートショック対策として、お風呂のリフォーム時に一緒に後付けする事例もあります。お風呂リフォームのタイミングも、浴室乾燥機の後付けをする良い機会です。
デメリット
浴室乾燥機のメリットは多岐にわたりますが、一方でいくつかのデメリットも存在します。
ここでは、浴室乾燥機を取り付ける際に考慮したい3つのデメリットをご紹介します。
干すスペースに限界がある
浴室内で乾燥できる洗濯物の量には限界があります。隙間なく干すと乾きにくくなるため、洗濯物の量が多いご家庭では使いにくさを感じる場合があるかもしれません。
洗濯の頻度を調整したり、天気の良い日は屋外干しと併用したりといった工夫が必要です。
使用中は入浴できない
浴室乾燥を使用している間は、入浴できません。特に、家族が多いご家庭では、入浴の時間帯と重ならないように使用時間を調整する必要があります。
使用時間をあらかじめ決めて共有しておくと、家族が快適に利用できるでしょう。
光熱費がかかる
浴室乾燥機は便利な反面、使用時には電力やガスを使用するため光熱費がかかります。これまで外干ししていた家庭にとっては、新たなランニングコストとなり、デメリットと感じるかもしれません。
ただし、うまく使い分けをすれば、コストを抑えることも可能です。

天気の良い日は外干しを活用し、雨の日や湿度の高い日は浴室乾燥機を使うといった使い分けをすることで、コストと快適さを両立できます。また、部屋干しによる生乾きのイヤなニオイ、コインランドリーにかかる手間や費用を考えると、浴室乾燥機は状況に応じて取り入れたい設備でしょう。
メリットとデメリットを踏まえておすすめな人
ここまでご紹介したメリットとデメリットを踏まえると、浴室乾燥機は以下のような方やご家庭に特におすすめです。
・天候や花粉などの付着物を気にせずに干したい方
・部屋干しのイヤな臭いが気になる方
・家事の負担を減らしたい方
・冬場の浴室の寒さを解消したい方
・ヒートショックを起こすリスクの高い人(ご年配の方、血圧の高い方など)が住んでいるご家庭
・浴室のカビ対策をしたい方
天候に左右されずに洗濯物を乾かしたい方や家事の負担を減らしたい方、浴室環境を快適にしたいという方には、浴室乾燥機の設置がおすすめです。

浴室乾燥機に少しでも魅力を感じたら、一度鈴与ホームパルにご相談ください。設置のメリットはもちろん、デメリットについてもしっかりとお伝えします。
後付けできる浴室乾燥機の設置タイプ
浴室乾燥機には、設置方法によって「天井埋込型」と「壁掛け型」の2つのタイプに分けられます。
ここでは、それぞれのタイプの特徴や適した環境について解説します。
天井埋込型

天井埋込型(ビルトインタイプ)は、浴室の天井に機器を埋め込むタイプです。浴室内のスペースを圧迫せず、見た目がすっきりと仕上がるため、デザイン性を重視する方に人気があります。
ただし、設置には天井裏のスペース確保や開口工事、配線工事が必要になるため、工事費用が高くなる傾向があります。
天井に十分なスペースがあり、見た目や機能性を重視している人に適した選択肢といえるでしょう。
壁掛け型

壁掛け型は、浴室の壁にある既設の換気扇を利用したり、新しく穴を開けたりして浴室の壁に直接取り付けるタイプです。設置が比較的シンプルであるため、設置費用を抑えやすい点が特徴です。
在来工法の浴室やタイル張りの浴室など、幅広いタイプの浴室に対応可能ですが、本体が浴室内に露出するため、多少の圧迫感を感じる可能性があります。
壁掛け型は手軽に導入したい方や、設置費用を抑えたい方に適した選択肢と言えるでしょう。
後付けできる浴室乾燥機の熱源タイプ
浴室乾燥機は、熱源の違いによって「ガス式」と「電気式」の2つに分類されます。
ここでは、それぞれの仕組みや特徴、向いているご家庭について解説します。
ガス式
ガス式浴室乾燥機は、ガスで温めた温水の熱を利用して温風を送り出すタイプです。パワーが強く、衣類や浴室が早く乾くため使用時間が短く、ランニングコストは電気式よりも安い傾向にあります。
ただし、専用の熱源給湯器が必要になるため、初期費用が高くなりやすいです。すでに熱源機能付きの給湯器がある場合はそのまま使用できますが、対応していない場合や給湯器の設置から10年以上経過している場合は、交換が必要になることがあります。
ガス式は、ランニングコストを重視する方や、頻繁に使用する方に適しているでしょう。
電気式
電気式浴室乾燥機は、電気の力で温風をつくるタイプです。設置に必要な設備が比較的少なく、ガス式よりも初期費用が安価で、後付けしやすいのが特徴です。
ただし、パワー面ではガス式に劣るため、乾燥や暖房に時間がかかる傾向があります。そのため、使用頻度がそれほど多くないご家庭や、初期費用を抑えたい方に適しています。

オール電化住宅の方は、基本的に電気式となります。
浴室乾燥機を後付けする際の注意点
浴室乾燥機を後付けする際には、いくつかの注意点があります。ここでは、設置前に確認しておきたい3つのポイントについて解説します。
分電盤に空きがなければ追加工事が必要になる
浴室乾燥機を後付けする際は、分電盤から専用回路を引いて接続することになるため、分電盤に空きがなければ追加工事が必要です。なお、分電盤の空き状況は、ブレーカーの数をチェックすることで確認できます。
今の換気扇タイプに合った製品を選ぶ
浴室乾燥機を後付けする際は、現在使用している換気扇のタイプに合った製品を選ぶ必要があります。換気扇がどの部屋まで換気を担っているかによって、適した機種が変わってくるためです。
例えば、浴室だけでなく脱衣所も換気する「2室換気タイプ」や、洗面所やトイレも含む「3室換気タイプ」などがあります。換気室数は変更できないため、既存の換気方式に合わせた機種を選ぶことがポイントです。
換気室数が多い浴室乾燥機は、より多くの部屋を換気できる反面、本体価格や工事費が高くなりやすいです。戸建住宅では1室換気が一般的ですが、マンションでは1室~3室換気まで幅があります。
信頼できる専門業者に相談する
浴室乾燥機の後付けには、電気配線や換気ダクトの工事が伴うため、専門業者に依頼することが大切です。浴室乾燥機を後付けする場合の依頼先としては、リフォーム会社や家電量販店、家を建てた工務店・ハウスメーカーなどが挙げられます。
なかでも、リフォーム会社は専門知識を持つスタッフが多く在籍しており、商品の選び方や設置時の注意点について相談しやすいため安心です。依頼先を選ぶ際は、浴室乾燥機の設置工事の実績や、保証内容・サポート体制を確認することをおすすめします。
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まとめ
浴室乾燥機は、天候に左右されずに洗濯物を乾かせる便利な設備で、家事の時短や効率化などさまざまなメリットがあります。ただし、干せるスペースに制限があることや、使用中は入浴できない点、光熱費がかかることなどには注意が必要です。
後付けできる浴室乾燥機には、「天井埋込型」と「壁掛け型」の設置方式があり、熱源には「ガス式」と「電気式」があります。導入する際は、分電盤の空き状況や換気扇のタイプ、専門業者への依頼などを事前に確認しましょう。
浴室乾燥機の後付けをご検討中の方は、ぜひ鈴与ホームパルへご相談ください。浴室乾燥機のメリットやデメリットのご説明に加え、お客様のご要望に合わせ最適な機種選びや設置方法をご提案いたします。
気になる点がございましたら、質問だけでもお気軽にご相談ください。快適な浴室づくりを、鈴与ホームパルがサポートいたします。