COLUMNリフォーム豆知識
キッチン 2020.10.15

キッチンの種類、どれが自分に合うの?メリット・デメリットをチェック

キッチンの種類、どれが自分に合うの?メリット・デメリットをチェック

キッチンのリフォームを考えるとき、最初に決めておきたいのがキッチンの種類です。

リビングと対面する形がいいのか、シンクやコンロをどのように配置したいかなどによって、キッチンの使い勝手や家族とのコミュニケーションのとり方に違いが出てきます。

今回は、キッチンの種類とそれぞれのメリット・デメリット、選ぶときのポイントを解説します。

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今回は5種類のキッチンについてご紹介していきます。自分の理想に近いものを見つけましょう。

キッチンの種類

キッチンの種類は大きく分けて、リビングダイニングに対面しているかという点と、シンク・コンロ・調理台がどのように配置されているかによって、以下の5つに分類できます。

対面型のキッチン

アイランドキッチンキッチンが四方の壁から離れているタイプ。
アイランド=島のように見えることが名称の由来。
ペニンシュラキッチンキッチンの左右どちらかが壁に接しているタイプ。
ペニンシュラ=半島のように見えることが名称の由来。


対面型、非対面型に対応できるキッチン

I型キッチンシンク・コンロ・調理台が一直線につながっているタイプ。
上から見たときアルファベットの「I」に見えることが名称の由来。
L型キッチンシンク・コンロ・調理台が一直線につながっているタイプ。
上から見たときアルファベットの「L」に見えることが名称の由来。
II型キッチンシンクとコンロが別々の調理スペースに配置され、それらが並行に並んでいるタイプ。
上から見たとき「II」のように見えることが名称の由来。
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それぞれ見た目の特徴が名称になっています。ちなみに、I型は「あいがた」、II型は「にがた」と呼びます。

キッチンタイプ別のメリット・デメリット

それでは、上記でご紹介した5種類のキッチンのメリット・デメリットを見ていきましょう。

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まずは、それぞれのメリット・デメリットを簡単に表にまとめてみました。

種類 メリットデメリット
アイランドキッチン・開放感がある
・複数人での料理も楽しめる
・家事動線を短くできる
・広いスペースが必要
・こまめな掃除・整頓が必要
・キッチン上部に収納スペースがない
ペニンシュラキッチン・アイランドほど広いスペースを必要としない
・吊り戸棚をつければ
 収納スペースを確保できる
・アイランドほどの開放感や
 動線を確保しにくい
・手元が見えるため、
 こまめな掃除・整頓が必要
I型キッチン(非対面型)・狭いスペースでも設置できる
・においや汚れが拡散しにくい
・工事費を抑えやすい
・家電や食器戸棚の位置によって、
 キッチンが丸見えになる
・家族とのコミュニケーションが取りづらい
L型キッチン(非対面型)・I型より家事動線を短くできる
・においや汚れが拡散しにくい
・料理に集中しやすい
・I型よりスペースが必要
・角がデッドスペースになりやすい
・I型より費用が高め
II型キッチン(対面型)・アイランドキッチンのメリットのほか、
 油ハネが気にならない
・作業スペースは5つの中で最も広い
・5つの中で最もスペースが必要で、
 費用も高くなりやすい

アイランドキッチン

アイランドキッチンの最大のメリットは、その開放感です。キッチンに立ったときに遮るものがないため、リビングにいる家族の様子を見渡せ、2人以上で料理をするときにも窮屈さがありません。

動線もコンパクトで、背面の壁側に食器戸棚や冷蔵庫を置けば、振り返るだけで食器や食材を取ることができます。

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ダイニングテーブルをキッチンのそばに配置できるので、配膳もスムーズです。

一方、デメリットは広いスペースが必要になることです。アイランドキッチンは、キッチン周り360度に空間が必要になるうえ、キッチン自体も大きく設計されています。

また、リビングへのにおいの拡散や油ハネ・水ハネが気になりやすく、リビングからワークトップ(天板)が丸見えになるため、掃除や整頓が欠かせない点もデメリットです。

ただし、油ハネ・水ハネについては、ガラス製などの油ハネ(水ハネ)ガードをつけることで軽減させることができます。

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必要なスペースの目安は、LDKは18畳以上、DKは12畳以上です。

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラキッチンはアイランドキッチンの左右どちらかを壁に付けたタイプのため、特徴もアイランドキッチンに似ています。

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「アイランドキッチンを置けるほどのスペースは確保できなけれど、対面型にしたい」というときに選ばれやすいキッチンですね。

アイランドキッチンの場合は開放感を意識するためキッチン周りをすっきりさせることが多いですが、ペニンシュランの場合は収納や壁の造作も人気です。

例えば、キッチン上部に吊り戸棚を付けたり、少し背の高いカウンターを設けたり、コンロ前にだけ壁を取り付けたりと、対面型のデメリットを克服する方法がいくつかあります。

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ペニンシュラはバランスがいいので、マンションで多く採用されています。

Ⅰ型キッチン

I型キッチンは、対面型と非対面型(壁付)の両方が存在し、対面型はペニンシュランキッチンに分類されることもあります。

壁付タイプのI型は狭い空間でも設置が可能です。前方が壁になるため、においや油ハネ・水ハネが気になりにくいです。

既存のキッチンが壁付I型というお客様が多く、キッチンのみを取り替えるリフォームの場合は工事費も抑えやすくなります

デメリットとしては、キッチンが丸見えになってしまうことが挙げられますが、家電置き場や食器戸棚の配置を工夫することで改善できます。

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壁付のI 型から対面型にするときは、キッチンが広くなる代わりにダイニングが狭くなってしまうことがあるため注意です。

L型キッチン

壁付のL字型キッチンは上記のI型キッチンと似ていますが、I型よりも家事動線がいい点が魅力です。シンクとコンロがL字型に配置されることで、体の向きを変えるだけで調理や洗い物作業を行えます。

ただし、I型より設置スペースは必要になります。その分作業スペースも増えそうなイメージですが、角がデッドスペースになりやすく、意外にも作業スペースはI型より狭まってしまうケースが多いです。

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費用はI型より高めに設定されている印象です。

Ⅱ型キッチン

II型キッチンは調理スペースが2つに分かれ、1つは壁付、もう1つは壁に接しないアイランド型になっています。一般的には壁付の方にコンロを、アイランドの方にシンクを配置することが多く、当社では「アイランドシンク」と呼んでいます。

II型キッチンは、アイランドキッチンのメリットに加え、コンロが壁側にあるため油ハネが気にならないという良さがあります。作業スペースも5つの中でも1番広く、複数人での料理に最も適しています。

しかし、作業スペースが広いということは、その分設置スペースが必要になり、費用も高額になりやすいです。空間と予算に余裕がないと、なかなか実現が難しいキッチンでもあります。

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費用は調理スペースの長さを調節することで抑えることができます。

キッチンのトレンド

5種類のキッチンの特徴抑えたところで、近年のキッチンのトレンドをチェックしておきましょう。

アイランドキッチンやII型キッチンへの憧れは依然として強い傾向がありますが、実は最終的に最も選ばれているのがI型キッチンです。

設置スペース、掃除のしやすさ、費用、工期などトータルに考えると、I型が一番お客様の理想にマッチしてくるのです。

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I型キッチンは対面型、非対面型ともに人気ですね。

変化があるのはデザイン面です。例えば、これまでワークトップ(天板)といえば白系無地タイプが主流でしたが、昨今は黒系や木目調などが注目を集めています

素材もセラミックやガラスを使ったものが増え、従来とはまた違った質感を楽しめるようになりました。

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お客様のお好みに応じて、ワークトップはもちろん、蛇口や取手などの一部分だけ色を変えることもできるようになりました。

キッチンの選び方について

実際にキッチンを選ぶときに抑えておきたいポイントをご紹介します。

まずは、対面型か非対面型かを決めましょう。

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どちらがいいか迷ったときは、次のことをイメージするとまとまりやすくなります。

対面型が適している人・休みの日に家族とゆっくり過ごしたい
・家族構成が変化し、キッチンでの過ごし方が変わった
非対面型が適している人・料理を時短で行いたい
・掃除のしやすさを重視したい
・キッチンに大きな変化を求めていない

対面型か非対面型かのイメージができたら、担当者がお客様との会話のなかからニーズを引き出していきます。

鈴与ホームパルでは、ヒアリングの際に以下の内容を必ずお聞きしています。

・誰がどんな料理をつくるのか
・必ず収納したいものはあるか
・どんなことに困っているか

キッチンに立つ方の身長や人数を知ることで、必要なスペースが分かってきます。

料理については、油を使う料理が多ければ壁が合った方がお掃除が楽ですし、器具をたくさん使う料理が多ければ収納や動線に配慮が必要です。

キッチンに立つ方の行動をイメージすると、自ずとお客様に適したキッチンが見えてくるのです

また、必ず収納したいものの確認も大切です。特にサイズが大きいものは収納スペースに工夫が必要になるため、プランニングの前におうかがいしています。

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サイズの大きな収納物としては、パン焼き器や寿司おけなどが多いです。

そして、お客様のお困りごとにじっくりと耳を傾けます。実は「こういうキッチンにしたい」というご要望より、「ここに困っている」という点を聞けたほうが核心に迫ることができます

日々キッチンに立ったときストレスに感じていることを、ぜひ私たちにお伝えください。その解決方法をしっかりご提案させていただきます。

まとめ

今回は各キッチンの種類と特徴、選び方のポイントをご紹介しました。メリットとデメリットの両方を理解したうえで、何を重視するかを決めることで、後悔のないキッチン選びができます。

選んでいく過程で少しでも迷ったら、遠慮なくリフォーム会社の担当者を頼ってください。コミュニケーションを重ねることで、より理想のキッチンに近づけるでしょう。

この記事のポイント・主なキッチンのタイプは5種類あり、最も選ばれているのはI型キッチン
・各キッチンのメリット・デメリットをチェックする
・近年は色や素材などデザインも増えてきている
・キッチンに立つ人は誰かを具体的にすることで、理想のキッチンづくりができる
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