COLUMNリフォーム豆知識
玄関・サッシ 2025.07.04

窓の遮熱対策8選!手軽にできる対策から本格的なものまで紹介

窓の遮熱対策8選!手軽にできる対策から本格的なものまで紹介

窓の遮熱対策を行うことで、夏の暑さを大幅に軽減でき、冷房効率や電気代の改善にもつながります。

室温が下がりにくい主な原因は、窓から差し込む太陽の熱によるものです。

すだれや遮熱フィルムといった手軽な方法から、「Low-Eガラス」や「庇(ひさし)の設置」といった本格的なリフォームまで、さまざまな対策があります。

この記事では、窓の遮熱対策の必要性やメリット、具体的な方法をわかりやすく解説します。

窓の遮熱対策について

窓の遮熱対策を効果的に実施するためには、まず遮熱の基本的な仕組みや必要性について理解することが重要です。

「遮熱」とは、太陽の熱を室内に入れないように防ぐことです。

ここでは、なぜ窓の遮熱対策が必要なのか、どのようなメリットがあるのかについて詳しく解説します。

窓の遮熱対策の必要性

一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の調査(※)によると、夏の冷房使用時に室内へ侵入する熱のうち、約73%は窓などの開口部から入り込んでいます。

一方、屋根からは約11%、外壁からは約7%、床からは約3%となっており、窓が熱の侵入源としてもっとも大きな割合を占めていることがわかります。

そのため、窓の遮熱対策は、室内の温度上昇を防ぐために必要不可欠といえるでしょう。


窓から入る熱を効果的に遮ることで、室内環境を大幅に改善できます。

※出典元:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会「Q9 開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?」

窓の遮熱対策を行うメリット

窓の遮熱対策を行うと、暑さをやわらげるだけでなく、以下のようなメリットを得られます。

1.電気代を削減できる
2.家具や床の日焼けを防げる

エアコンは、室内が設定温度に達するまでの間にもっとも多くの電力を消費しますが、室温が高いほどその負担も大きくなります。

日射対策をすると、より短時間で適温に到達するため、消費電力を削減できるでしょう。

また、遮熱対策を行うことで、冷房の設定温度を少し高めにしても快適に過ごすことが可能です。

実際、温度を1℃上げると約13%の消費電力削減効果があるとされています。さらに、冷房をつけなくても快適に過ごせる時間が増え、冷房の使用頻度自体も抑えられます。

窓の遮熱対策によって、紫外線による家具や床の色褪せも抑えられるため、住まいの保護にもつながるでしょう。

※出典元:エアコンの使い方について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査

断熱との違い

「遮熱」と「断熱」は似た言葉ですが、その役割には違いがあります。遮熱は「外からの熱を室内に入れない」ことを目的とし、特に夏の暑さ対策に効果的です。

一方、断熱は熱の出入りを軽減させる役割を持ち、冬場は室内の熱を外へ逃さず、夏場は外の熱を室内に入れにくくする効果があります。

鈴与ホームパル

つまり、暑さ対策には「遮熱」と「断熱」の両方を取り入れるのが理想的です。

【難易度別】窓の遮熱対策

窓の遮熱対策には、手軽にDIYで取り組めるものから専門業者による本格的なリフォームまで、さまざまな選択肢があります。

ここでは、窓の遮熱対策について、手軽に始められるものから本格的な対策まで、難易度別にご紹介します。

手軽にできる対策

まずは、特別な技術や工具を必要とせず、誰でも簡単に実施できる遮熱対策から見ていきましょう。

費用も比較的安く抑えられるため、まずはこれらの方法から試してみることをおすすめします。

遮熱カーテンを付ける

遮熱カーテンは特殊な素材で作られており、太陽の熱を反射・吸収して室内の温度上昇を防ぎます。

取り付け方法は、通常のカーテンと変わらないため、簡単に交換が可能です。

レースタイプの製品もあり、適度な採光を確保しつつ暑さ対策できるのが特徴です。

遮熱カーテンは、既存のカーテンレールをそのまま活用できるため、追加の工事が不要でコストも抑えられます。

費用や手間を抑えて夏の暑さを和らげたい方に向いています。

窓ガラスに遮熱フィルムを貼り付ける

窓に遮熱フィルムを直接貼るだけで、手軽に太陽の熱や紫外線をカットできます。遮熱フィルムには、紫外線を反射・吸収し、室内の温度上昇を抑える効果があります。

購入時には、窓ガラスに対応しているフィルムの種類であるかを確認することが重要です。

窓ガラスに合っていないフィルムを貼り付けると、十分な効果が得られない場合があります。製品の説明をよく読み、適したものを選びましょう。

すだれを活用する

すだれは、窓の外側に取り付けて日差しを遮るアイテムです。直射日光を防ぎながら、自然光や風は通すため、室内の明るさや通気性を保てます

設置や取り外しも簡単で、価格も手頃なため、多くの家庭で活用されています。ただし、すだれが強風時に飛ばされないように、固定方法には注意しましょう。

グリーンカーテンをつくる

グリーンカーテンとは、窓の外側にアサガオやゴーヤなどのつる植物を育てて日陰を作る方法です。

植物が日差しを遮るだけでなく、葉の蒸散作用(水蒸気が放出されること)により空気を冷やす効果も期待できます。

また、植物の成長を楽しみながら、収穫の喜びも味わえることも、グリーンカーテンならではの魅力といえるでしょう。

環境にやさしく、見た目にも涼しげなことから、人気の高い遮熱対策となっています。

本格的な暑さ対策

より高い遮熱効果を求める場合は、専門業者によるリフォームを検討することもおすすめです。

初期費用は発生しますが、長期的な効果と快適性を考慮すると、十分に費用対効果の高い取り組みといえるでしょう。

遮熱性に優れた窓ガラスに交換する

本格的な暑さ対策として、遮熱性に優れた窓ガラスに交換する方法が挙げられます。特に効果的なのは、「Low-Eガラス(ローイーガラス)」への交換です。

Low-Eガラスとは、Low-E膜という特殊な金属膜をコーティングして遮熱効果を高めたガラスのことで、主に複層ガラス(2枚以上のガラスを組み合わせたガラス)に用いられています。

費用はかかるものの、一度交換すれば長期間にわたって遮熱効果を得られるのがメリットです。

ただし、窓ガラスのみを交換する場合は、既存のサッシをそのまま使用することになり、サッシ自体の断熱性能は変わりません。

古くなったサッシや断熱性の低いアルミサッシの場合は、サッシごと交換することで、さらに高い遮熱・断熱効果を実現できます。

窓の断熱リフォームの種類と費用目安!断熱のポイントも解説>>

二重窓にリフォームする

二重窓とは、既存窓の内側に窓をもう1枚設置する方法です。既存の窓をそのまま活かすため、窓リフォームのなかでは手軽に導入しやすい方法といえるでしょう。

窓が2枚になることで、暑さ対策だけでなく防音効果も得られます。

ただし、開閉時には内窓・外窓の両方を操作する必要があることから、頻繁に開け閉めをする箇所の場合は、少し手間に感じやすいかもしれません。

そのため、二重窓は出入りの少ない窓や、寝室・リビングなどの大きな窓に設置するのがおすすめです。

二重窓を後付けするには?後付けする方法や注意点について解説! | リフォームなら鈴与ホームパル株式会社>>

庇(ひさし)を設置する

庇(ひさし)は、窓の上部に設置して直射日光を遮る屋根のようなものです。南向きや西向きの窓に、日差しの角度に合わせて庇を設けることで効果的に遮熱できます。

デザインや素材もさまざまで、外観に合わせたおしゃれな仕上がりにできるのも魅力です。耐久性も高く、長期的な暑さ対策として有効です。

ただし、冬場は窓から光が入りにくくなり、部屋が暗くなる可能性がある点は考慮する必要があります。

庇は後付けできる!庇の効果や費用目安・注意点も解説>>

サンシェードを取り付ける

サンシェードは、窓の外に取り付けることで窓への直射日光を遮り、室内の温度上昇を防ぐアイテムです。

布製で風通しの良い構造のため、直射日光を防ぎつつ自然光も取り入れられます。

デザインのバリエーションも豊富で、外観に合わせたコーディネートも楽しめます。

一般的な設置方法は、外壁に穴を開ける方法と、開けずに固定する方法の2種類です。

DIYでも設置可能ですが、取り付け場所によっては防水処理など専門的な施工が必要になる場合もあるため、リフォーム会社に依頼すると安心です。

サンシェードの取り付け方や固定方法について解説! | リフォームなら鈴与ホームパル株式会社>>

窓の遮熱対策はどれが効果的?

窓の遮熱対策としてもっとも高い効果が期待できるのは、窓リフォームです。

遮熱カーテンやすだれ、遮熱フィルムなどは手軽に始められますが、十分な遮熱効果を得るには限界があります。

二重窓の設置や遮熱性能に優れた「Low-Eガラス」への交換、さらに樹脂製サッシへの変更を組み合わせることで、遮熱性と断熱性の両方を高められ、冷房効率も大幅に向上します。

さらに効果を高めたい場合は、窓リフォームとあわせて庇(ひさし)の設置などを取り入れることもおすすめです。

専門業者のアドバイスを受けながら、住まいの状況に合った対策を選ぶことで、費用対効果に優れた快適な住環境が手に入るでしょう。

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ただし、窓リフォームが必ずしも効果があるとは言えません。外からの熱は、窓からだけでなく屋根や壁などからも入ってくるため、住まいの環境や立地条件によっては、効果を感じにくい場合もあります。
窓リフォームを迷われる方は、鈴与ホームパルへお気軽にご相談ください。

まとめ

窓の遮熱対策は、暑さをやわらげるだけでなく、電気代の削減や住まいの快適性アップにもつながります。

すだれや遮熱フィルムのような手軽な方法から、Low-Eガラスや二重窓といった本格的なリフォームまでさまざまな方法があるため、目的や予算に応じて最適な対策を選びましょう。

特に高い効果が期待できるのは、専門業者による窓リフォームです。ただし、住宅の環境によって最適な対策は異なります。

鈴与ホームパルでは、お客様一人ひとりの住まいやご予算に合わせた窓リフォームをご提案いたします。

窓まわりの遮熱対策でお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

各種お問い合わせはこちらから

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