COLUMNリフォーム豆知識
玄関・サッシ 2022.08.12

台風対策は窓ガラスにも必須!すぐにできる対策方法や対策するときの注意点とは

台風対策は窓ガラスにも必須!すぐにできる対策方法や対策するときの注意点とは

地球温暖化の影響で、台風の被害が激しくなっています。海洋研究開発機構(JAMSTEC)の研究によると、今後、強い台風と降水量は増加し、強風域も広がるとのこと。こうした未来にそなえて、住宅被害がでないようしっかり準備しておきたいですよね。

そこで今回は、家のガラス窓にフォーカスを当て、自分でできる台風対策についてご紹介します。台風シーズンが到来する前に、ぜひチェックしてみてください。

台風のときに窓ガラスが割れる原因と被害

台風の住宅被害でよく聞くのが窓ガラスの破損です。ではなぜ、台風で窓ガラスが割れてしまうのでしょうか。また、窓ガラスが割れると、どんな二次被害が生じるのでしょうか。

順に解説していきます。

主な原因は飛来物がほとんど

台風で窓ガラスが割れる理由は大きく2つあります。

①風圧で割れる
②飛来物がぶつかって割れる

ただし、①の風圧で割れるケースは実は稀。窓ガラスは基本的に、ある程度の強さの台風や突風には耐えられる強度をそなえています。したがって、窓ガラスが割れる主な原因は②の「飛来物がぶつかって割れる」になります

だからこそ、台風で窓が割れないようにするには、飛来物が直接窓に当たらないよう、対策を講じることが大切なのです。

窓が割れると屋根が吹き上がる可能性も

窓が割れると破片でケガをするリスクがあり、大変危険です。また、強い風が一気に室内に入ってくるため、屋根が吹き上がる可能性もあります。

屋根が吹き上がれば雨風を防げず、家具や家電製品が飛んだり、それによって家族がケガを負ったりするかもしれません。もちろん、その後の生活にも支障が生じます。また、近隣にも大きな被害をおよぼす可能性が高いです。

このように、窓が割れることでさらに大きな被害が生じるリスクがあることを覚えておきましょう。

鈴与ホームパル

台風のなか割れた窓を修理するのは難しく、大変危険です。だからこそ、事前に対策をしておきましょう。

準備しておきたい窓ガラスの台風対策

ここでは、台風が来る前にやっておきたい窓の台風対策について紹介します。

なお、下記で取り上げている「シャッターを設置する」「防災防犯ガラスにする」の2つの対策については、業者への依頼が必要です。台風シーズン前には依頼が急増し対応が遅れる可能性もありますので、余裕をもって依頼するようにしましょう

窓そのものの対策

窓そのものの対策として考えられるのが次の4つです。それぞれについて順に説明します。

・養生テープを貼る
・飛散防止フィルムを貼る
・シャッターを設置する
・防災防犯ガラスにする

養生テープを貼る

ご自宅にシャッターや雨戸が設置されているなら、台風前にしっかり閉めるだけで十分な台風対策となります。そのうえで、シャッターのない窓や雨戸がない窓には、養生テープを貼るといいでしょう

やり方は次のとおりです。

【養生テープの貼り方】
①窓ガラスに養生テープを「米」の字に貼る
②「米」の字に貼ったテープを囲むように、窓枠(サッシ)に沿ってさらに養生テープを貼る

なお、養生テープを貼るのは、窓ガラスの外側ではなく内側(室内側)です。内側に貼ることで、万が一窓ガラスが割れたときも、ガラスの破片が広範囲にわたって室内に飛び散るのを防ぐことができます

養生テープがないときは、窓の内側にダンボールを当ててテープなどで固定してもいいでしょう。

鈴与ホームパル

養生テープを貼るのは、窓ガラスが割れた際の飛散を抑えるため。養生テープを貼ったからといって窓ガラスの強度が上がるわけではないので注意しましょう。

飛散防止フィルムを貼る

養生テープの代わりに、窓ガラス飛散防止フィルムを貼る方法もあります。飛散防止フィルムは、ガラスが割れたときに破片が広範囲に飛び散るのを防ぐ製品です。ホームセンターやインターネットで購入できます

貼り方も、水と中性洗剤を混ぜた水溶液を窓ガラスに吹き付けてから、フィルムを手などで圧着させるだけと比較的簡単です。※詳しい貼り方は、製品の説明文を確認するようにしてください

ただし、飛散防止フィルムの効果は経年によって劣化するため、定期的な貼り替えが必要です。

シャッターを設置する

シャッターや雨戸があれば、飛来物から窓ガラスを守ることができます。シャッター、雨戸ともに後付けでの設置も可能ですので、この機会に設置を検討してみてはいかがでしょうか。

鈴与ホームパル

シャッター、雨戸ともに、窓まわりのスペースによっては設置できないケースもあります。施工会社やリフォーム会社などに後付けできるかどうか確認してみてください。

防災防犯ガラスにする

近年は、防災・防犯に配慮した窓ガラスも増えています。2枚の板ガラスの間に特殊な樹脂の中間膜を挟み込んだ構造になっているのが一般的で、飛来物がぶつかっても割れにくく、万が一割れても破片が飛び散りにくい仕様になっています。

ただし、2枚の板ガラスからなるため一般的な窓ガラスに比べて重く、開閉にやや力がいるというデメリットも。そのため、商業施設や公共施設、医療機関で採用されることが多いのですが、一般家庭向けの製品もあります

鈴与ホームパル

台風被害が大きいエリアにお住まいの場合は、採用を検討してみてもいいかもしれません。

窓まわりでできる台風対策

台風による住宅被害を最小限に抑えるには、ベランダやバルコニー、庭など、窓の外側の対策をしておくことも重要です。

・外にあるものは室内や倉庫にしまう
・立てつけの悪い網戸は外す
・カーテンを閉める

自転車や植木鉢、ガーデニンググッズ、物干し竿など、窓の外側に置いてあるものは室内や倉庫にしまってください。これらのものを外に放置しておくと、風で飛ばされて自宅の窓を割ったり、車を傷つけたり、近隣の家に被害をおよぼしたりする可能性があります。

また立てつけの悪い網戸は外し、こちらも室内や倉庫にしまっておきましょう。あわせて、カーテンやブラインドは閉めておいてください。万が一窓が割れたときも、破片の飛散を少しは防げるはずです。

台風接近・上陸時に窓対策で注意したいこと

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最後に、窓の台風対策で注意すべき点をご紹介します。

・ベニヤ板を貼る
シャッターや雨戸の代わりとして、窓の外側にベニヤ板などを貼る方法があります。ただ、DIYに不慣れな人が貼り付けた場合、固定が不十分になりやすいです。かえって危ない可能性がありますので注意しましょう。

・窓・網戸・シャッターをロックしない
窓や網戸、シャッター、雨戸はしっかりと閉め、ロック機能が付いていればロックしましょう。シャッターや雨戸が中途半端に開いていると、すきまから強風が吹き込んで、シャッターや雨戸が破損するおそれがあります。

・窓に近づく
外の様子が気になるからといって、窓に近づいて外をのぞくのはやめておきましょう。突然窓ガラスが割れて、ケガをするおそれがあるからです。

・窓やドアをむやみに開閉する
窓やドアの開閉も極力控えましょう。強風が室内に吹き込むと、最悪の場合、屋根が吹き飛ぶこともあります。

窓の台風対策まとめ

この記事では、台風前にやっておきたい窓の対策についてご紹介しました。台風で窓が割れると、ケガ、家財道具や車の破損、近隣への損害など、さまざまな被害を生むおそれがあります。

また、ごく一般的な窓であれば当日中の修理も可能ですが、防災防犯ガラスやペアガラス、オーダーサイズの窓などは、修理に1週間ほどかかることもあります。台風被害を防ぐ、あるいは被害を最小限にするために、窓まわりの対策はしっかり行っておくことが大切です。

ホームパルでは、窓ガラスの交換や、シャッター・雨戸の後付け設置なども行っていますので、台風対策に不安がある方はぜひ一度ご相談ください。

この記事のポイント・窓ガラスが割れる原因は、飛来物によるものが多い
・養生テープや飛散防止フィルムを貼るほか、シャッターを設置も有効な対策
・窓そのもののほか、窓まわりに物を置かないことも対策に

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