COLUMNリフォーム豆知識
外壁・屋根 2025.11.21

外壁塗装はどのくらいの期間がかかる?日数の目安やスケジュールを紹介

外壁塗装はどのくらいの期間がかかる?日数の目安やスケジュールを紹介

自宅の外壁塗装を検討する際、「どれくらいの期間で完了するのか?」「工事中の生活にどのような影響がある?」といった点が気になる方も多いでしょう。

外壁塗装の作業期間は一般的な目安があり、計画的にスケジュールが組まれ進められますが、天候や建物の状態によっては予定よりも期間が延びることもあります。そのため、工事前にスケジュールの流れや注意点を理解しておくことが大切です。

本記事では、外壁塗装にかかる作業期間の目安や、工事の具体的なスケジュール、工事中の生活への影響について、わかりやすく解説します。

外壁塗装の作業期間と具体的なスケジュール

外壁塗装の作業期間の目安は、30坪2階建ての一般的な戸建て住宅の場合、足場の設置を含めて9~12日前後です。屋根塗装もあわせて行う場合は、さらに2~3日かかることがあります。

ここでは、外壁塗装の各工程の詳細なスケジュールをご紹介します。

1.近隣住民への挨拶

工事開始前に近隣へ挨拶をしておくことは、トラブルを避けるために重要な工程です。

外壁塗装では、足場設置の騒音や塗料の臭い、作業車の駐車など、周囲に影響を与える場面があります。これらは近隣住民にとって不快感や不安につながりやすいため、事前に工事内容や日程を説明し、理解と協力を得ることで、近隣とのトラブルを避けやすくなります

挨拶は工事開始日の数日前に行い、ポスト投函や戸別訪問で説明する形式が一般的です。工事日程を伝え、高圧洗浄や足場設置など近隣に影響が大きい日を明示しておくと安心してもらいやすいでしょう。多くの場合は塗装業者が挨拶を代行しますが、施主自身が同行することでより誠意が伝わりやすくなります

鈴与ホームパル

鈴与ホームパルでは、工事開始前の挨拶は当社が責任をもって担当いたしますので、ご安心ください。

2.足場・飛散防止シートの設置

足場や飛散防止シートの設置は、半日から1日程度かかることが一般的です。

足場の設置は安全性の確保・作業効率の観点から必須の工程です。飛散防止シートは、洗浄水や塗料が周辺に飛散するのを防ぐ目的があります。足場設置中は作業車両の出入りや騒音が発生しやすいため、住民への配慮が必要です。

また、建物近くの電線による感電事故を防ぐため、足場設置前に電力会社へ依頼して防護カバーを取り付ける必要があります。これらは、安全な作業環境を整えるために重要な準備工程です。

鈴与ホームパル

電線の防護カバー取り付けは、法律でも定められており、安全に作業するために重要なことです。

3.高圧洗浄

外壁塗装工事では、塗装前に高圧洗浄を行い、外壁表面の旧塗膜やカビ・コケ、ホコリや汚れを取り除きます。これらを取り除かずに塗料を塗布すると、塗料の密着性が低下し、早期の剥離やムラの原因になるためです。

洗浄作業自体は1日程度で完了しますが、外壁に残った水分を乾燥させるために1~2日の自然乾燥期間を設けることが基本です。そのため、高圧洗浄から次の作業開始まで、合計で2~3日程度かかります。高圧洗浄から次の作業開始は翌日以降になります。

天候によって乾燥時間が変動することもあるため、余裕を持ったスケジュール設定が必要です。

4.下地処理

高圧洗浄の後は、塗装後のひび割れ・浮き・剥がれを防ぐために、下地処理を行います

この工程では、ひび割れなどの補修やコーキングの打ち替えを行うことになります。コーキングの打ち替えとは、外壁材同士をつなぐコーキングを古いものから新しいものに変えることです。

下地処理の作業日数は1〜2日ほどが一般的ですが、外壁の劣化が進んでいる場合はそれ以上かかるケースもあります。建物の状態によって作業時間が大きく変動する工程のため、事前の現地調査でしっかりと確認しておくことが大切です。下地処理の品質が、塗装の仕上がりと耐久性に直接影響するため、時間をかけて丁寧に行う必要があります。

5.養生

下地処理完了後、塗装しない箇所を保護する「養生(ようじょう)」を行います。作業期間は、通常半日~1日程度です。

窓ガラスや玄関ドア、室外機、植木などに塗料が付着しないようにビニールやテープで覆います。塗料が付いてほしくない箇所を保護するだけでなく、塗料をきれいに塗るためにも必要な作業であり、塗装品質にも影響を与える重要な前処理です。

養生の精度が仕上がりの美しさを左右するため、丁寧な作業が求められます。窓の開閉制限が始まるタイミングでもあるため、事前に生活動線を確認しておくと安心です。

鈴与ホームパル

養生をした後から、窓の開閉ができなくなります。

6.塗装

養生完了後、本格的な外壁塗装作業に入ります

外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3工程に分かれ、これに付随して雨樋(あまどい)や庇(ひさし)の塗装も行われます。作業期間はおおむね3日程度で、慎重に作業を進めることになります

下塗りでは、下地と接着を高めるプライマーやシーラーを塗布し、中塗りでは、色の付いた塗料を塗ります。上塗りでも、中塗りで使用した塗料を使いますが、塗料の厚みを確保するために二度塗りが必要です。

塗装工程は複数回の重ね塗りと、それぞれの乾燥時間を確保する必要があり、乾燥が不十分だと早期剥がれや雨水侵入のリスクが高まります。そのため、余裕をもったスケジュールで作業が進められます。

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アルミサッシ(窓枠などの金属部分)の部分は塗装しません。

7.点検

塗装後は、仕上がりの確認を行います。これは塗り残しやムラ、塗料の飛散などがないかをチェックする工程で、点検と必要な手直しを含めて1日程度かかることが多いです。

業者の担当者と一緒に建物全体を見て回り、必要であれば追加塗装や補正を実施することになります。気になる点があれば、遠慮せずしっかり伝えることが大切です。最終的な品質確認の重要な機会となるため、時間をかけて丁寧に確認しましょう。

8.片付け

点検と手直しが終わった後は、最終的な片付けを行い工事の引き渡しとなります。作業期間は通常1日以内です。足場の解体、養生の取り外し、電線の防護カバーの取り外し、敷地や周囲の掃除を行い、全工程が完了します。

通常、電線の防護カバーの取り外しは、足場撤去が完了した後日に電力会社が作業するケースが多いです。

片付けの作業中も騒音が発生するため、近隣への配慮が必要です。すべての作業が完了したら、施工主への引き渡しが行われます。工事完了後の最終確認も忘れずに行いましょう。

外壁塗装の期間が延びるケース

外壁塗装の工事期間は、天候や建物の状態、使用する塗料の種類など、さまざまな要因によって予定より長くなることがあります。

ここでは、外壁塗装の工事期間が延びる主なケースについて詳しく解説します。

屋根塗装も一緒に行うケース

外壁塗装と同時に屋根塗装も行う場合は、工事期間は通常より2~3日ほど長くなります。屋根も外壁と同様に、高圧洗浄・下地処理・下塗り・中塗り・上塗り、乾燥といった複数の工程が必要です。

もし外壁塗装と屋根塗装を別々の機会に行うと、足場をその都度設置することになるため、時間もお金もかかります。そのため、外壁と屋根を同時に塗装することがおすすめです。

外壁の塗り替え時期には、屋根の塗装も必要な場合が多く、足場代の節約にもなり、長期的にも経済的な選択といえるでしょう。

気候条件で作業ができないケース

外壁塗装は、天候や気候条件に大きく左右される作業です。雨や雪が降った日、霜が降りた日、湿度が高い日、気温が低すぎる日、風が強い日などには塗装作業を行うことができません。

こうした状況で無理に作業をすると、雨や雪で塗料が流れ落ちたり、塗料の密着性が低下して剥がれやすくなったり、風で塗料が周囲に飛散するなどのトラブルが発生する可能性があります。そのため、梅雨や台風シーズン、積雪の多い地域で塗装を行う場合は、工事期間が予定より大幅に延びることがあるでしょう。

外壁塗装を計画する際には、こうした気候条件を事前に考慮してスケジュールを調整しておくと、工事をスムーズに進めやすくなります。天候不順が予想される時期は避け、安定した気候の時期を選ぶことが重要です。

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気温が高い日には、作業はできるものの、職人さんの熱中症対策として休みつつ作業します。そのため、工事期間が伸びるケースもあります。

日照時間が短い時期に作業をするケース

冬場など日照時間が短い時期は、1日の作業時間そのものが制限されるため、工事期間が延びやすくなります

外壁塗装では、塗料の乾燥時間を確保することが仕上がりに直結するため、日没後や気温が下がった時間帯に作業を続けることは、基本的にできません。夏季に比べて冬季は作業効率が下がり、全体の工事期間が数日長引く傾向にあります。

また、冬場の施工では、朝露や霜の影響も考慮する必要があります。作業開始時間が遅くなり、終了時間が早まるため、1日あたりの作業時間が短くなってしまうためです。計画段階では、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

建物の劣化が進んでいるケース

建物の外壁にひび割れや欠損が多く見られる場合は、補修作業に時間を割く必要があります。特に、築年数が長い建物や、雨漏りや構造的なダメージが確認された場合は、工事全体が長期化する可能性が高いです。

外壁塗装はあくまで仕上げ工程であり、下地の健全性が確保されていないと塗料の密着性が落ち、早期の剥がれやムラの原因となります。そのため、劣化が進行している建物では補修に時間を要し、工事全体が長期化することを念頭に置いて計画を立てることが重要です。

事前の現地調査でしっかりと劣化状況を確認し、必要な補修内容を把握しておくことで、後からのトラブルを防ぎ、塗装の耐久性を高めることができます。補修を怠ると、せっかくの塗装も長持ちしないため、時間をかけてでも丁寧な作業が必要です。

乾燥に時間のかかる塗料を使用したケース

使用する塗料の種類によっても、外壁塗装の工事期間が変動します。

乾燥に時間がかかる塗料を使用する場合は、工事期間が長くなりやすいです。特に、高品質な塗料ほど乾燥時間が長い傾向にあります。

塗装の重ね塗りや乾燥期間を十分に設けないと、塗装の密着性が低下し、仕上がりや耐久性に影響します。塗料の特性や乾燥条件については、事前に施工業者から説明を受けておくと安心です。

耐久性と工事期間のバランスを考慮し、塗料選びを行うことが、仕上がりの満足度を左右する重要なポイントです。

外壁塗装の工事期間を短くすることはできる?

外壁塗装の工事期間を短縮したいと考える方も多いでしょう。しかし、無理な短縮は品質低下やトラブルのリスクが高まるため注意が必要です。

ここでは、安全に工事期間を調整する方法と注意点について解説します。

工事期間を短くする方法

外壁塗装の工事期間を効率的に短縮するためには、以下の方法が考えられます

・乾燥時間の短い塗料を選ぶ
塗料には乾燥に必要な時間があり、乾燥の早い塗料を使うことで次の工程に早く進めます。ただし、耐久性や費用とのバランスも重要です。

・面による色の塗り分けを避ける
複数色を使う場合は塗り分けに時間がかかるため、色数を減らすことで作業効率が上がります。

・塗装に適した時期に施工する
適切な気温や湿度の条件で作業することで、乾燥遅延による中断が減り、スケジュール通りに進めやすくなります。

・職人の人数を増やす
作業人数を増やすことで、同時進行できる工程が増え、工期を短縮できる場合があります。

ただし、いずれの方法も費用が増える可能性があります。

また、無理に工事期間を短縮しようとすると、塗料の密着不良や仕上がりのムラなど、品質低下のリスクが高まることがあるため、業者と十分に相談しながら進めることが大切です。

工事期間が短すぎる業者には注意が必要

工事期間が極端に短い業者には、注意が必要です。短い工期を提示する場合、以下のようなリスクが考えられます。

・必要な工程を省いている
・塗料の乾燥に十分な時間を確保していない
・作業品質が不十分で、塗料のはがれや変色、ひび割れの原因になる

外壁塗装はリフォームの中でも工事規模が大きく、事故やトラブルが起こりやすい工程です。安全に作業するためにも、無理に工事期間を短縮することはおすすめしません。

必要な作業・日数をしっかり確保し、丁寧に施工してくれる業者を選ぶことが重要です。見積もり時に、工事期間が極端に短い業者は避け、適正な工期を提示する業者を選択しましょう。

外壁塗装の期間中に関してよくある質問

外壁塗装の工事期間中は、生活にどのような影響があるのか不安に感じる方も多いでしょう。

ここでは、在宅の必要性や洗濯物、換気など、よくある質問と回答をまとめました。事前に把握しておくことで、工事期間中も安心して過ごすことができます。

塗装期間中は在宅が必要?

外壁塗装が行われている期間中は、常に在宅している必要はありません。

立会いが必要なタイミングは、足場設置前の現場確認や、塗装後の最終点検のみです。それ以外の時間は外出していても問題なく、通常の生活が可能です。

事前に、業者と立会いが必要なタイミングを確認しておくとスムーズです。また、緊急時の連絡先を交換しておくことで、安心して日常生活を送りながら工事を進められます。

塗装期間中は洗濯物を干せない?

外壁塗装中は、屋外で洗濯物を干すことはできません。洗濯物が洗浄水や塗料で汚れることや、塗料のにおいが付く可能性があるためです。

塗装期間中は、室内干しやコインランドリーの使用で対処することになります。乾燥機の活用や浴室乾燥機の利用も検討すると良いでしょう。事前に準備しておくことで、不便さを最小限に抑えることができます。

工事スケジュールを確認し、洗濯計画を立てておくことをおすすめします。

塗装期間中に窓を開けても大丈夫?

塗装期間中は、窓を開けることが基本的にできません。

窓には塗料が付かないように、ビニールなどで養生されています。養生がされていない窓であれば開けられますが、施工場所によってはにおいが気になる場合があります。換気が必要な場合は、養生していない窓や換気扇を活用して行います。

エアコンは通常使用可能であるため、室内環境の調整に活用できます。なお、業者に相談することで、一時的に養生を外してもらえる場合もあります。

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窓の外側にある雨戸やシャッターについては、職人さんが必要に応じて開閉を行います。

塗装期間中はカーテンを閉めたほうがいい?

塗装期間中は、カーテンを閉めておくことをおすすめします

カーテンが開いていると、作業中に部屋の中が外から見えてしまう可能性があり、プライバシーの保護のためにも閉めておくと安心です。

施工主と業者がお互いに気持ちよく工事を進めるためにも、カーテンは閉めておくと良いでしょう。

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防音カーテンを使用している場合は、カーテンを閉めることで作業音が軽減されるというメリットもあるでしょう。

まとめ

外壁塗装の工事期間の目安は、戸建て住宅で足場設置を含め約9~12日ほどです。

ただし、天候や季節、外壁の劣化状態、使用する塗料の種類によっては、工事期間が延びる場合があります。乾燥の早い塗料の使用や作業効率の工夫で期間を短くすることも可能ですが、その分費用も高くなりやすいです。

また、工事期間を極端に短い業者は、塗装の仕上がりや耐久性に問題が生じるリスクが高く、やり直しによって結果的に費用や時間が余分にかかってしまうこともあります。工事をスムーズかつ確実に進めるためには、信頼できる業者に相談し、適切な計画を立てることが大切です。

鈴与ホームパルでは、豊富な経験と高い技術力で、適正な工期と丁寧な施工を両立し、安心・確実な外壁塗装を提供しています。工事期間の不安や塗料選びの悩みも、鈴与ホームパルならしっかりサポートいたします。

見積もりや相談も無料で対応しておりますので、外壁塗装に関するご質問は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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